
保険の相談にいらっしゃる方で漠然と相続税に不安をお持ちである場合は、大抵ご自身の財産をあまり把握していらっしゃらないようです。そのようなときは、まずご自身の財産の棚卸しをお勧めしています。
自分の相続が起きた場合に、相続税が発生するか心配になりましたが、そもそも自分の財産をあまり把握していないことに気付きました。まず何から手を付けたらよいのでしょうか?
@資料の準備、A資料のまとめ、B専門家への相談、この3つのステップでの棚卸しをするとよいでしょう。
次の3つのステップで棚卸しをしながら、財産を把握するとよいでしょう。
- 財産の詳細が分かる資料を準備する
- 資料を確認しながら、資産ごとに一覧表にまとめておく
- 分からないことは、専門家に相談する
ここでは、次のような資料をご準備いただくとよいでしょう。
- 不動産登記簿謄本、賃貸借契約書、固定資産評価証明書、固定資産課税明細書、路線価図、鑑定評価書、売買契約書
- 預貯金預貯金通帳
- 有価証券発行会社の事業報告・配当通知書、証券会社等の取引残高報告書
- 自動車自動車検査証(車検証)、登録事項等通知書
- ゴルフ会員権会員証、株券
- 美術、骨董品売買契約書、鑑定書
- 墓地、霊園契約書、墓地使用許可証
- 保険保険証券、契約内容のお知らせ
- 年金年金手帳、ねんきん定期便、年金証書、国民年金基金加入者証
- 債務消費貸借契約書、返済計画表
- 相続人の判定戸籍謄本、除籍謄本、改製原戸籍謄本
上記の資料を集めていただくにあたり、保険証券を紛失されている方が多いようです。
保険証券は、保険金を受取るとき、中途解約時に解約返戻金を受取るとき、また契約内容を変更するときなどに必要となってきます。実際は保険証券を紛失していても、契約内容は継続しており、保険契約者の本人確認ができれば諸手続きをすることが可能です。しかし、財産整理をする観点からいえば、どのような内容の保険に加入しているか全体像を把握できるよう記載されていますので、紛失した場合には再発行の手続きをお勧めしています。手続きを行う場合には、生損保ともに、年に1度は契約内容のお知らせや控除証明書が届きますので、そこに記載のある連絡先へ問い合わせるとスムーズでしょう。
財産に関する資料は専門的な知識を要する内容が記載されていることもあり、いざ資料を整理しようとしても、なかなかご自身で一覧表を作成することは難しいケースもあるでしょう。そのような場合は専門家へ相談をしながら、より正確にご自身の財産を把握なさるとよいでしょう。
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