万一に備えるための〜保険の相続対策
万一に備えるための〜保険の相続対策
文書作成日:2021/09/05


 姪を生命保険の死亡保険金受取人としたいのですが、可能でしょうか。何か問題があれば教えてください。




 近所に住んでいる姪(以下、Aさん)に、日頃から私の生活の介助をしてもらっています。私が死んだ後にお礼の意味も込めて、私が自らを被保険者として掛けている生命保険の受取人になってもらおうと思うのですが、可能でしょうか。可能であれば、この生命保険の受取人を子から変更をしようと思います。何か問題があれば教えてください。

【生命保険の契約内容】
  • 契約者(保険料負担者):私
  • 被保険者:私
  • 死亡保険金受取人:子




 ご相談者の“姪”であるAさんを、受取人とすることは可能ですので変更できるかと思いますが、念のため契約されている生命保険会社へ事前に問い合わせていただくとよいでしょう。なお、ご相談者の相続時には、この生命保険金は相続財産とみなされて相続税の課税対象となります。その際に、仮にお子さん等が存命であれば、Aさんはご相談者の養子でなければ相続人にはなれませんので、この生命保険金に係る非課税の適用を受けることができません。また、受取人変更に伴うトラブルにもご注意ください。


1.保険金の受取人

 保険金の受取人となることができるのは、保険会社によって異なりますが、「被保険者の戸籍上の配偶者および二親等内の血族」の範囲内と定められていることが一般的です。具体的には、被保険者からみて、祖父母、父母、子、兄弟姉妹、孫が該当します。ご相談のケースでは、受取人としたいAさんが被保険者であるご相談者からみて姪の立場であることから、受取人となることは可能だと考えます。

 この受取人の指定は、加入時に契約者が行いますが、契約後も被保険者の同意を得て途中で変更することが可能です。

 したがって、ご相談のケースでは受取人の変更も可能かと思われますが、念のため、契約された保険会社へ事前にお問合わせいただくとよいでしょう。

 なお、保険会社によっては、個別事情の詳細を報告することで、内縁関係にある者、婚約者、共同経営者等の指定を認める場合もあります。上述の範囲外の人を指定したい場合は、個別に保険会社や取扱代理店などに確認が必要です。

2.税務上の取扱い

 受取人を指定・変更する際は、受取人を誰にするかで税務上の取扱いが変わることもあるため、注意が必要です。

 例えば、契約者=保険料負担者=被保険者=被相続人の契約において、死亡保険金受取人が相続人の場合、受け取った死亡保険金は、相続税の計算上、死亡保険金の非課税(500万円×法定相続人の数)を適用できます。他方、受取人が相続人以外の場合は、死亡保険金の非課税を適用することができません。

 ご相談のケースでは、お子さんがいらっしゃるようですので、仮にお子さんが存命である中で相続が発生した場合には、Aさんがご相談者の養子にならなければ相続人となることはできません。仮にAさんが相続人とならなければ、上記の非課税は適用できないことにご注意ください。

 なお、受取人を変更されるのであれば、変更後の受取人となるAさんへの事前説明や、今回の生命保険についてお子さんが受取人だと知っている場合には、お子さんへの説明も同時にご検討いただくとよいでしょう。特に、死亡保険金は相続税の課税財産となるため、相続税を計算する上で加算しなければならず、他の相続人にも当然知られます。そうなることによって、親族間でのトラブルに発展する可能性も考えられるため、受取人の変更は慎重に検討されることをお勧めします。

 相続に関するご相談は、当事務所にお気軽にお問合せください。


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